◆ 翌日、何となく気分がいいのだが、特にすることもなく、 このまま家にいても、多分気持ちがどんどん沈んで、またいつも通りになるだけだろうと思い、 表に出ることにした。 いつもと違い…まあ、目的無く歩いてるのはいつもと同じだが、今日は周囲に目が届いてる感じだ。 昨日、変な子にあったからかな? 今日気分がいいのもあの子のおかげ? そう思っていると、後ろから誰かに声をかけられた。 女の子の声? 昨日の? 少し声が違うかな? 振り向くと、昨日の子とは似た雰囲気な、白い服を着た女の子がいた。 髪型は、服と同じ白い帽子からちらっと覗く髪の毛から、 少し長めのボブカットか、セミロングくらいなのだろうか? 何にせよ、あんまり正常な感じはしない。 「…昨日の子のお友達かな?」 「…昨日の…?」女の子は少し訝しげな顔をした。 「もしかして、変なイタズラしようとしてるんじゃない?」 「…ちょっと、待っててね」女の子はそう言うと 「堂座ー!」誰かを呼んだと思ったら、女の子の可憐さからは程遠い、 見るからに怪しげな男性が角から姿を現した。 えっと、これは、イタズラというより、犯罪の匂い…? この人は、私に何の用が…? 昨日の子が言ってたのはこういうこと? あの子はグルだったの…? それとも、私の味方だったの…? 何が何だかわからない…これはまともな事態じゃない…! もっとも…異常も平常も、遠ざけてきた私にとって、いつかは訪れるかもしれない そんな事だったのかもしれない…
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