気がつくと、私は、いつの間にか、部屋にいた。

「私…」

起き上がると、全身に痛みが走った。

体のあちこちにあざがある。

ふと、周りを見ると、おばあや、東子さんや、お父さんや、巫女さん達…

「…」

「お嬢様、心配しましたよ」おばあが、いつもの調子で言う。

あまり怒っていない様子が、逆に、怒りを抑えている様に感じた。

「…ごめんなさい…」

「おとなしいと思ってたんだけど、意外と大胆なとこあるね。

そういうの嫌いじゃないんだけどさ… もっと自分を大事にしようよ。」

東子さん…

お父さんは黙ったままだ… ごめんなさい…

でも、私は何故帰ってこれたんだろう…

ふと、窓の方を見る。闇夜に紛れて何かが動いた気がする… ごめんね…

そこで、はっと気がついた。

「『赤』は!? あの人も大怪我を…」

「客間に寝かせているよ。

二人して家の前で倒れてたんだ、びっくりしたよ、あんな怪我に、どうしたらなるんだい?」

…私は、「赤」が起きたら答えると言って、横にさせてもらった。

ああ、皆に迷惑をかけてしまった…そう思うと、涙がこぼれた…

すると、そっと頭をなでてくれる感触があった…誰だろう…顔を確かめようとしたけど、

そのまま眠りに落ちてしまった…  

 

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