目の前には屋上の扉。

ここを開けば、彼女がいる。

どこにでも存在でき、誰でも殺せる力を持つ子。

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私は、刀印を作り、宙を切る。

そして、九字の印でいうところの、者の印、内獅子を作り、

胸に当て、

「我が内なる獅子よ、如何なる機にも恐れず、不動たる体を示せ」

と唱える。

そして、闘の印、外獅子を作り、

前方に突き出す。

「我は獅子なり! 眼前の害を、己が牙をもって払う者なり!

我の進む道を塞ぐ者あらば、その血肉、我に差し出すものと心得よ!」

印を解き、前のめりになり、その勢いで扉を私は蹴り開いた!

 

 

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