人類は今、緩やかだが、確実な滅亡への道を歩んでいる。

どう足掻いても、止めようのない流れは、確実に私達をのみ込むであろう。

私達は、その時、それに直面する人々の顔を想像せずに今を生きていればそれでいいのであろうか。

自分達にできることはやったのだ、と誇らしげに、しかし慢心で肥えるに肥えた宣言を残せばいいのであろうか?

それとも、何をやればよかったというのだ、と、泣きごとを吐いて、後の世代にぶつければいいのであろうか?

私は、ただ、今できることを、結果はどうあれ、黙々と進めるしかない。

それを判断するのは後の世代であり、今の私達が、それについて、どうと言うことはできないのだ。

私達の手は、言い訳のためについているのではない。

私達の足が、どんなに地面を踏みならしても、泣きごとなど聞こえてはこない。

眼差しは、ただ見据え、耳は、風と戦乱を知らせてくれる。

言い訳を考えるな、これからの未来を予測せよ。

振るう刃は、風と肉を斬る音だけを真実とし、

この身体は、ただ、己が生きる証である。

地面があり、足があるのなら、ただ歩け。

生きていればいいことがあるなどという慰めは必要ない。

生きていればただ、生きているだけだ。

死ぬのなら、死ぬだけだ。

だが、死ぬために生きているわけではないし、

いいことがあると望んで、この世に生まれたわけじゃない。

歩みを止めてはならない。

誰の命令でも何でもない、それが人間だ。

足が動かないなら、這いつくばってでも、

手が動かないなら、転がってでも、

もはや何もできないのなら、妄想の中でも、

ただひたすらに、前へ、前へ、前へ、前へ。

 

前へ。  

 

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