目が覚めると、荒涼とした空が広がっている。

瓦礫の山は、慣れればベッド代わりにもなる。

「お師匠、お目覚めですか?」

私の傍に立つ少年、ついこの間、私が見出した子供だ。

「ああ… 少し、夢を見ていた。昔のことだ」

「少し? 本格的に寝てましたよ?」

「そうか… まあ、最近ろくに寝てないしな…

 お前も、寝れる時には寝ておけ」

「はい… それはそうと」

「ああ、稽古をつけてやらなければな」

「お願いしますよ」

少年は木刀を持ち、構えた。

そういえば、どことなく、あいつに似ている…

もう、遥か昔の事… 私が愛したあの男に…  

 

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