踊り狂う鬼、思い思いの舞いの中、ひたすらに回転を続ける、奇妙な舞いを舞う鬼がいた。

その一心不乱な舞いは、やがて、周囲の鬼を感化し、

そして、それは、徐々に広範囲にわたり始めた。

本能のままに触れ合いを続ける鬼達は、やがて、無心に回り始めると、それ以外の事を全て忘れたかの様に、

ただひたすら、ひたすらに、それを繰り返した。

すると、そびえ立つ巨大な影も、少しずつ、回転を始めた。

もし、それが実体を持ったものであるならば、この地球の環境を一瞬で変化させられるほどの巨大な運動である。

そして、その回転が始まってからしばらくすると、影を光が覆い始めた。

それでも回転は止まらない。

やがて、光は、少しずつ、影をのみこみ始めた。

徐々に、徐々に、光の中に消えていく影。

それを知ってか知らずか、回転を続ける鬼達。

影もまた、回転を続けている。

生まれる者、消えていく者、全てが回転している。  

 

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