◆ 真名ちゃんと、他の人を繋ぐ、光の鎖。 この鎖がを通じ、真名ちゃんに大量に入り込む、思念の塊が見えた。 恐らくは、弱った真名ちゃんから、力を貪り取ろうとする、この人達の精神。 私は、刀印で、その鎖を断ち切り、素早く真名ちゃんを引き離した。 その瞬間、真名ちゃんのいた空間を、光の鎖がうごめき、やがて、繋がった。 真名ちゃんは、この輪から外れた。だが、その生命力は戻らない。 気付いた真名ちゃんが、薄目を開けて、私の方を見た。 「…あれ、宮田さん…?どうして…」 「助けに来たよ…」 「ありがとう…とっても…恐かったのです…」 「もう、大丈夫だからね…」 「…お母さんに…ごめんねって…」 「大丈夫だよ、許してくれるよ…」 「お父さんにも会いたかったです…」 「きっといつか、会えるよ…!」 「あと、彼氏欲しかったです…」 「そんなの、いくらでも作れるよ…!」 「みんなと…もっと…たの…しく…過ごしたかった…」 真名ちゃんの身体から、力が抜け、重みを増した。 真名ちゃんは、もう、何もしゃべらなかった。 「真名ちゃん…? 真名ちゃん… 真名ちゃん!!」 私の叫び声だけが響く。他には誰も何も語らない。 嗚咽と沈黙と瞑想だけがそこにあった。
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